肉離れのことを専門的に「挫傷」と言います。
準備運動を十分に行わなかったり、疲労の蓄積で筋肉の柔軟性が低下している状態などで急激な運動を行い、
筋肉の線維を損傷してしまうことで起こります。
ふくらはぎや、太ももの裏(ハムストリングス)に多い症状で、殿部などにも発生することもあります。
肉離れは筋肉に大量の出血が起きています。
重症度にもよりますが、ふくらはぎの肉離れを起こすと足を地面に付けただけでも痛みが生じます。
まずは、この出血を止めるように応急処置を行っていかなくてはいけません。
ふとももの裏の筋肉(ハムストリングス)に肉離れが起きてしまった場合は、痛みが出ている箇所にアイシングを施し、そこに圧迫を加えます。
手のひらで圧迫してもよろしいですし、アイシングを止めるためのゴムバンドやラップなどでアイシングと同時に圧迫を加えても大丈夫です。
このとき、圧迫が強すぎると血流を完全に遮断してしまう恐れがありますので注意が必要です。
ここで、ポイントとなるのが応急処置をする際のケガをしてしまった方の姿勢です。
ハムストリングスを肉離れしている場合は膝を伸ばした姿勢で応急処置を施しましょう。
膝を伸ばした姿勢は、ハムストリングスに適度な緊張が生まれ、肉離れしてしまっている筋肉の傷口をふさぎ、止血効果を高めることができます。
他の筋肉でも同様に、その筋肉に少し緊張を持たせた状態で応急処置を行ってください。
急性期は応急処置を治療の中でしっかりと行います。
急性期が過ぎたものにおいては、肉離れを起こした部位が硬くなり柔軟性を落としてしまっているので、
手技療法、ストレッチ、超音波治療を行い再発を予防し、いち早く社会復帰ができる様に治療します。
患者様の症状に合わせて、下記の治療方法を組み合わせて治療をします。
軽度なものでも3~4週間、重度のものは1~2ヶ月ほどです。
完全に違和感が無くなり、柔軟性を取り戻すのにはすこし時間がかかりますので、常日頃から体のケアはしっかりと行っておくべきです。